30話 ウイルスは命の恩人
【細菌・ウイルスは命の恩人】

年間約200万トン以上の細菌やウイルスが雨のように降り注いでいます。 そんな環境の中で、200万年(諸説あり)の間、人類は細菌・ウイルスとともに生きてきました。細菌・ウイルスは200万年の間、人類の親友です。

私たちの免疫は、有害な微生物やウイルスなどの外敵(例えばコロナウイルス、風邪ウイルス、花粉)を、常在菌・ウイルスと協力連携して排除します。チームプレーです。野球が一人ではできないように、細菌やウイルスの協力無しでは人間は外敵を排除できません。

人体の細胞数は約30兆個 。体内外に生息する常在菌の数は数100兆個。ウイルスの数は380兆個。人間は人体細胞の10倍の常在細菌・ウイルスにより生かされています。私達は人間でありながら、細菌・ウイルスの塊です。細菌・ウイルスは命の恩人です。

母胎内にいるときは無菌状態ですが、この世に生まれた瞬間に、たくさんの微生物に出会います。 母親を始めとする周囲の大人や環境から受け継いだ微生物は、赤ちゃんの体内に入り、数時間のうちに定着し、それぞれが「常在菌」として住み続けます。

皮膚に住んでいる表皮ブドウ球菌、アクネ桿菌などは、汗や皮脂をエサにして酸性の物質を作り出し、皮膚表面に弱酸性のバリアを作り、有害な病原体から私たちを守ります。手を洗うとこれら常在菌が死滅して、免疫力が落ちます。アルコール除菌はもってのほか。水で洗うぐらいにしましょう。

 握手やスキンシップ、あるいは空気中から新たに細菌・ウイルスを取り入れることで免疫力が高まります。このウイルス学の基本中の基本がコロナ以後、全く忘れ去られています。

手洗いやマスクには感染予防硬化はなく、むしろ自然免疫力と自然治癒力を衰えさせ、感染症を自分で治せなくさせます。

 自然治癒力は常在細菌・ウイルスの協力が必要です。
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